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「ひとみ」衛星は、2016年2月16日に打ち上げられました。名古屋大学はその硬X線望遠鏡HXTを、中心となって開発、製造、キャリブレーションしました。まさに名大生まれの望遠鏡です。この衛星は同年3月26日に、姿勢系の異常により残念なことに失われてしまいましたが、この2ヶ月の間に、全ての観測装置の大部分の性能確認を終え、初期的な科学観測も行なっています。
硬X線望遠鏡HXTは、硬X線イメージャとペアをなし、5-80 keVまでの硬X線を1.7分角の分解能で撮像分光観測する計画でしたが、角分解能、有効面積、検出器側の動作共に全て想定通りの性能を発揮し、世界一の感度を持つ優れた観測装置であったことがわかっています。
「ひとみ」衛星の立ち上げ時に、装置の健全性確認のために観測されたX線天体のデータは論文化されており、中でも精密分校装置の成果は、たった2週間の観測であったにも関わらず、これまでにない新しい世界をもたらし、Nature 論文を2本世に出すことに成功しました。硬X線観測装置もこれに続こうとしていたところで、衛星喪失となり大変残念です。
精密分光はX線衛星代替機にひきつがれ、2020年代初頭の打ち上げを目指して、開発中です。硬X線の撮像分光は、感度を1桁上げることを目指す、FORCE計画に引き継がれ、2020年代後半の打ち上げを目指しています。さらに2030年代には、精密分光の大型衛星ATHENAが、ヨーロッパを中心に検討されており、日本も参加していますが、どうじに、一回り小型だが広い視野を持つ衛星で、薄く広がる放射を探るSuperDIOSという計画も検討されています。Uxg研は、XARM、FORCE、SuperDIOSのそれぞれに貢献しています。
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