遠方の銀河までの距離の測定には上で説明した方法を組み合わせて行われている。
- 視差で距離を求めて、主系列星の見かけの明るさから絶対光度をもとめ、絶対 光度--色関係を作る。
- 絶対光度--色関係を用いて更に遠くの星団までの距離を求める。
- その星団の中にあるセファイド変光星の見かけの明るさから絶対光度を求め、 周期--絶対光度関係を決める。
- さらにセファイドによって距離が決まった銀河に現れる Ia 型超新星を 観測してその絶対光度を求め、次により遠方の超新星までの距離を求める。
- もしくは、距離が決まった銀河の回転速度からタリー・ フィッシャー関係を求めてから、より遠方の銀河の回転速度を測定して距 離を決める。
この方法は複数の経験則を使って梯子を昇るようにして距離を決めていくこと から距離梯子といわれる。しかし、これを使ってもせいぜい、6億光年までし か測ることはできない、また、梯子の下の方の段で間違いがあると、そこから 先の結果は全て変わってしまう、さらに物理的な裏付けが希薄である、という 様々な問題を抱えている。