ギガピクセル(100万画素)と宣伝のうたい文句にあるように、 よりきめ細かな画像を得るには、たくさんの受光素子を並べてやる 必要があります。 しかし、その縦横1000個も並んだ受光素子一つ一つから、 そこの信号を読み出すためのリード線を繋ぐのは不可能です。 そこで考え出されたのが、CCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)です。 図2または3にあるように素子の上を、 バケツリレーの用に電荷を運んで行くことにより、 順番に各ピクセルの電荷を読み出すことができます。
天体からやってくる光は非常に弱いので、 普通のビデオカメラでは、その光を捕らえることは困難です。 そのため、天体の観測で用いるCCDカメラは、 フルフレームトランスファー(FFT)型CCD(図2)と呼ばれる、 一般に使われているビデオカメラの インタートランスファー(IT)型CCD(図3)と異なったものを用いています。
図2と3を比べて分かるように、FFT型CCDは、受光部を電荷転送にも使うことで、 検出できる面の割合(開口率)をほぼ100%にして、 微弱な光を効率良く捕らえることができるようになっています。 しかし、FFT型は、受光部を転送部と兼用したために、 転送中は別に用意したシャッターなどで、光を遮る必要があります。
また、天体の観測用のCCDカメラは、 捕らえた光の弱い信号が雑音に埋もれて分からなくなるのを防ぐため、 CCD自体を冷却し、その雑音を下げています。 |