位置検出型シンチレーション検出器のX線を検出する仕組みは、 基本的には普通の シンチレーション検出器と同じですが、 特殊な光電子増倍管を用いることによりX線を検出した位置を知ることができます。
まずシンチレータではX線が吸収された位置で光子に変換され、 その光子はそのすぐ下の光電子増倍管の光電面に入射します。 光電子増倍管は電子を増倍する部分のダイノードと呼ばれる電極を 網目状の構造にすることによって、 光電子増倍管に入った光子の位置を保存して 信号を増倍することができます。 信号を読み出すことによってこの信号の位置は分かるので、 X線の検出した位置を知ることが可能となります。 位置検出型シンチレーション検出器は他のX線検出器と比較して以下の様な 長所があります。
- 非常に大きな検出面を持つ
- 比較的安価である
- 高いエネルギーを持つX線を検出できる
- X線の光子一つ一つに対しエネルギーと位置の情報を両方知ることができる
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