チェンバーは、通常、測定するサンプルなどを入れる部屋を意味します。 通常、チェンバー内を真空にしてサンプルの測定を行います。 したがって、チェンバーは内側が真空、外側が大気ということで、大気圧という1cm2あたり1kg重の力が働き、チェンバーの面積を考慮すると、チェンバーには40トンもの力が加わることになります。したがって、丈夫なステンレスでチェンバーは作られています。
写真に測定チェンバーの中身を紹介します。チェンバーの中には、まずフロートガラスに成膜したスーパーミラーやレプリカミラーなどのサンプルとX線の検出器が入っています。
そして、ミラーの反射率などを正しく測定するためには、X線がミラーの面上に収まるような大きさになるように、そしてより平行度をあげるためにスリットで絞ります。したがって、X線のビームの大きさを絞るためのスリットがあります。
つぎにサンプルを精度良く動かす必要があります。したがって、サンプルミラーをXY方向に動かすためのステージ、ミラーと検出器を回転方向に動かすためのゴニオメータが存在します。これらは写真の通りです。XYステージでは1ミクロン(=0.001mm)の精度でサンプルを動かすことが出来、目に見えないX線をミラーに当てるのに大きな役割を果たします。ゴニオメータもミラーの反射率の角度依存性を正しく測定するために同じく活躍しています。 |